九谷全般
(石川県加賀市・旧九谷村 左手の斜面は九谷古窯跡) 120回以上にわたって、九谷焼のことを見てきました。 これだけ多彩な作風に分かれているやきものは、 そうはないでしょう。 青手、五彩、赤絵細描、彩色金襴手、釉裏金彩……。 これからも新しい技法が開発さ…
突然、毛色が違って驚かれるかも知れませんが、 たまたま手に入れ、あまりにかわいかったので。 来年、2013年のへび年用に作られた最新の九谷焼。 その名も“だそっくん”とのこと。 石川県能美市で活動している 寺田ひかりさんという作家さんの作品です。 名…
いったん途絶えた古九谷の青手スタイルを 復興したのが吉田屋窯だったことは、はっきりしています。 (端緒が若杉窯だった可能性はあるにせよ)。 では、古九谷のもう一つの主流スタイルである「五彩手」は、 どうやって蘇ったのか。 「開窯二百年記念展 若…
河島洋さんの新作酒盃を手に入れたのは、2月の中旬でした。 パソコン机のすぐ脇の棚に飾っていました。 ひと月も経たないうちに、それは陶片となってしまいました。 言うまでもなく、3月11日のことです。 河島さんは長年、吉田屋の再現に取り組み、 年々…
一般に再興九谷の諸窯は、地域ごとに 「金沢九谷」「能美(のみ)九谷」「江沼九谷」の 3つに分けられます。 19世紀前半から中盤(江戸後期~末期)で見ると、 再興九谷の端緒となった春日山窯は、金沢九谷。 旧能美郡域に位置する若杉窯や小野窯は、 能美九…
石川県加賀市・旧九谷村にある古窯跡。 かつては、ここで古九谷が作られたと、誰もが信じて疑いませんでした。 九谷の魅力を探る、というとき、実に微妙な問題があります。 「九谷とは“古九谷”のことか?」。 もしそうなら、次に来るのが 「古九谷は伊万里じ…
画像は、先日亡くなられた九谷焼の人間国宝、 三代徳田八十吉さんの香炉です。 この作品を、あるパンフレットで見たことが、 九谷焼を好きになるきっかけになりました。 とにかく、色に驚きました。 何と鮮やかで、吸い込まれるような色づかいなのか。 やき…