2017-04-01から1ヶ月間の記事一覧
松ヶ谷だけでなく五彩手や青手の古九谷も、遅くとも 1650年代前半には存在していたと思われます。 それを示すのは、承応二歳(1653年)という裏銘のある 作品の存在です。中皿、小皿、小碗などがあります。 図録「柿右衛門-その様式の全容-」九州陶磁文化館 …
古九谷と同じ緑を使った松ヶ谷は、 1650年代の半ばには存在していたようです。 その物証が意外な場所で見つかっています。 画像は17世紀、徳川将軍家の本拠だった 江戸城の天守閣と本丸。 明暦三(1657)年、教科書にも載る有名な 「明暦の大火」で、この大半…
17世紀半ばの伊万里に「松ヶ谷」と呼ばれる 色絵製品群があります。 付け高台を伴った変形小皿などが中心です。 近年の窯跡発掘で、誕生期の鍋島の一部であることが 明らかになってきています。 メトロポリタン美術館に収蔵されている2点です。 見ての通り、…
よく古九谷の議論の中で(特に伊万里論で)、 祥瑞手と五彩手はごちゃ混ぜに語られますが、 色味ははっきり異なります。 両者はどういう関係にあるのでしょうか。 色が違うだけで同時期に同一のグループが作ったのか、 あるいは祥瑞手が五彩手に変化したのか…