2014-05-01から1ヶ月間の記事一覧

第一三六話 ◆ 高台の系譜

前話のコメント欄で、 高台の削り込みが古九谷に影響を与えた例として、 中国・明末の景徳鎮窯の皿を挙げました。 せっかくなので比べておこうと思います。 17世紀前半に景徳鎮の民窯で作られた、 いわゆる祥瑞手の捻文皿です。 量産品ですが質の高いコバル…

第一三五話 ◆ 端皿の裏側

前話の端皿の裏です。 段の入った器形の良さが見て取れます。 素地は薄くて軽いですし、五彩の宝尽し文も美しい。 古九谷の特徴の一つとされるのが、内傾した高台。 よく「指に引っかけることができる」などと言います。 ただ傾いているだけでなく、削り込み…

第一三四話 ◆ 五彩手の端皿

古九谷 唐人物文小皿 縁が直しだらけの参考品で申し訳ないですが、 五彩手古九谷らしさは、十分味わえるかと思います。 吸い付くような上質の素地に、五彩の絵付け。 額縁の役割を果たす外周は、 白抜き唐草の上に紫釉をのせるという手の込みようです。 表現…