第一三五話 ◆ 端皿の裏側

イメージ 1

前話の端皿の裏です。
段の入った器形の良さが見て取れます。
素地は薄くて軽いですし、五彩の宝尽し文も美しい。

古九谷の特徴の一つとされるのが、内傾した高台。
よく「指に引っかけることができる」などと言います。

ただ傾いているだけでなく、削り込みが鋭い。
手が切れそうな(もちろん切れませんが)
スパッとした鮮やかさ、厳しさです。

ただ、端皿の高台も色々で、
畳付きがもっと丸まっているものもあります。
素地も様々なタイプがあって、
一概に「古九谷ならこれ」と言えるものではありません。

青手でも同じことを書きましたが、
五彩手の端皿と一口に言っても、窯の違い、
場合によっては産地の違いもありうると思います。

イメージ 2